6月3日に棟上げ式を終え、それから屋根下地工事に着手し、2ヶ月ほどを費やしました。
8月に入り瓦上げが始まり、葺き始めた屋根工事も、紅葉の便りが聞かれるようになった10月
半ばに完成しました。今年の夏は酷暑日、真夏日が何日も続き瓦職人は本当に大変でした。
この写真は建物全体を写していて、屋根の形状がよく分かります。中央のブルーシートの右下が
正面玄関になります。
上の写真よりもう少し左に移動し、軒下近くからみたところです。屋根の反りの曲線と、化粧垂木、
カヤ負い、木負いの反りの曲線が品よく仕上がりました。その屋根が3層に重なったところです。
鬼瓦の上から前方に突き出ている角のような形をした円筒形の丸瓦は鳥衾(とりぶすま)と言い
鬼瓦に鳥が止まったり、糞をかけたりしないようにするために、鳥が止まる場所としてつくられた
ものだそうです。最初の計画では鳥衾の予定は無く、瓦職人が葺いている途中で、より見栄えが
良くなるからということで、勘定抜きで葺いてくれたものです。
上の写真から更に左に移動した建物西側面です。鳥衾のシルエットがよく分かります。無いこと
を想像 してみると、屋根全体の雰囲気が違って見えます。この屋根の形状にはとても合っている
と思うので、つけてもらえて良かったです。さすが瓦職人の心意気と言ったところでしょうか。写真
左半分は建物の裏にあたります。
上の写真から更に左に移動したところです。建物の裏にあたる部分全体が写っています。
ここは建物の東側面 です。
屋根の形状を設計する上で一番思い悩み、苦しんだ場所です。思案の末清水寺風に
という方向性が決まり、屋根全体が決まっていきました。繊細な屋根,流れの起こりと
軒の反りが上手く決まりました。
ここは建物の南東にあたります。
南東の角から見上げたところです。木造建築の美しさ伝わってきます。
建物を南正面から見たところです。