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2012年10月アーカイブ

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建物内部の木工事を紹介します。
S邸は玄関を南面の建物のほぼ中心に配置し、その右側が主に生活の場、左側が来客用に、と設計された横に長い、木造一部二階建ての本格和風様式の専用住宅です。玄関を上がった三間程の玄関ホールの先に中庭を設け、この中庭は家の中の四方から眺められるように設計されています。写真は南西角から中庭方向を見たところです。左側の化粧垂木はその中庭に出入りできる玄関の天井から外部の軒となります。化粧垂木の下には杉丸太が組み込まれています。

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中庭に面した内縁,南東の角から中庭方向を見たところです。外部の軒がそのまま家の中にに組み込まれ、内縁の天井となっています。杉丸太は家の中から半分見えるようになっていて、杉丸太の下には壁が付きます。次の写真でその様子が分かります。 

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上の写真と同じ位置から北方向を見たところです。仕事もだいぶ進み、内縁と分かるようになってきました。杉丸太に下に壁が付き、サッシが入り、カーテンボックスが取り付けられました。

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上の写真とは反対に北東の角から南方向を」見たところです。サッシで囲まれたところは中庭で、建物の外になります。中庭を囲む三角はこのように杉丸太が組まれ、カーテンボックスが取り付けられるという非常に手の込んだ仕事となっています。 

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6月3日に棟上げ式を終え、それから屋根下地工事に着手し、2ヶ月ほどを費やしました。

8月に入り瓦上げが始まり、葺き始めた屋根工事も、紅葉の便りが聞かれるようになった10月

半ばに完成しました。今年の夏は酷暑日、真夏日が何日も続き瓦職人は本当に大変でした。

この写真は建物全体を写していて、屋根の形状がよく分かります。中央のブルーシートの右下が

正面玄関になります。

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上の写真よりもう少し左に移動し、軒下近くからみたところです。屋根の反りの曲線と、化粧垂木、

カヤ負い、木負いの反りの曲線が品よく仕上がりました。その屋根が3層に重なったところです。

鬼瓦の上から前方に突き出ている角のような形をした円筒形の丸瓦は鳥衾(とりぶすま)と言い

鬼瓦に鳥が止まったり、糞をかけたりしないようにするために、鳥が止まる場所としてつくられた

ものだそうです。最初の計画では鳥衾の予定は無く、瓦職人が葺いている途中で、より見栄えが

良くなるからということで、勘定抜きで葺いてくれたものです。

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上の写真から更に左に移動した建物西側面です。鳥衾のシルエットがよく分かります。無いこと

を想像 してみると、屋根全体の雰囲気が違って見えます。この屋根の形状にはとても合っている

と思うので、つけてもらえて良かったです。さすが瓦職人の心意気と言ったところでしょうか。写真

左半分は建物の裏にあたります。

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上の写真から更に左に移動したところです。建物の裏にあたる部分全体が写っています。

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ここは建物の東側面 です。

屋根の形状を設計する上で一番思い悩み、苦しんだ場所です。思案の末清水寺風に

という方向性が決まり、屋根全体が決まっていきました。繊細な屋根,流れの起こりと

軒の反りが上手く決まりました。

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 ここは建物の南東にあたります。

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南東の角から見上げたところです。木造建築の美しさ伝わってきます。

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建物を南正面から見たところです。

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